海の下には森が広がっていました

瀬戸内海、海藻調査。海藻の専門家、SEA VEGETABLE COMPANY蜂谷 潤さんと男木島沖を潜ってきました。観光地域づくり団体 『NIL( Next IRIAI Lab.)』のプロジェクトにて、ブルーカーボン(Blue Carbon)を考えるスタディ•ツアーをMurayama Jun一般社団法人トピカ)さんを中心に検討中です。

ミル(海松、Codium fragile)は、海藻(緑藻)の一種。世界の熱帯から温帯の海に広く分布し、浅い海中(干潮線より下)の岩礁上などに生育する。 枝の断面は円形で、規則的に二叉分岐して扇状に広がり、高さ40cmほどになる。色は深緑色。表面はビロード状に見え、触るとざらついている。これは紡錘形の細胞状構造(小嚢)が多数あるためである。小嚢は連続しており、全体が一つの多核体をなしている。

現在の日本では食べる習慣はあまりないが、古代には一般的な食用海藻で、租税としても納められた。和歌にも「見る」の掛詞として万葉集や土佐日記など多数詠まれる。

韓国では現在でも全羅道を中心にキムチの材料などとしてよく食用にされている。

アオリイカの卵。アオリイカ(障泥烏賊、Bigfin Reef Squid)は、ヤリイカ科アオリイカ属に属するイカの一種。

通常は深場に生息するが、春から夏にかけて産卵のために海岸近くの浅場にやってくる。海藻や岩の隙間に豆の鞘のような寒天質の卵鞘を1か所に固めて産卵する。産みつけられた卵が魚に食べられることはない。卵鞘の中にバクテリアがいて、魚が嫌がる物質を出していると考えられている。

卵からは20日ほどで孵化し、幼体は浅い海で小魚や甲殻類を捕食して成長する。夏には体長数cmの幼体が浅い海で落ち葉のように擬態し、波間に漂う様が観察できる。幼体は沿岸の浅い海で体長15cm-20cmほどまで成長し、冬になると深場へ移動する。

藻場に産卵することから四国地方ではモイカ、九州地方ではミズイカやクツイカ、沖縄地方ではシロイカ(シルイチャー)などの別名がある。(Wikipediaより)

アマモの若芽。

アマモ(甘藻 eel grass)は、北半球の温帯から亜寒帯にかけての水深1 – 数メートルの沿岸砂泥地に自生する海草の一種。日本でも各地に分布する。雌雄同株で多年生の顕花植物であり、胞子で増える藻類ではなく、海中に生える種子植物である。

和名は、地下茎を噛むとほのかに甘いことに由来するが、「海藻(あまも)」に通じるとの説もある。

アマモは沿岸砂泥域における主要な一次生産者である。同属のコアマモと同様、遠浅の砂泥海底に「アマモ場(ば)」あるいは「藻場(もば)」と呼ばれる大群落を作る。アマモ場は潮流を和らげ、外敵からの隠れ場ともなるため、魚類や頭足類の産卵場所、または幼稚魚や小型動物の生息場所となる。また、富栄養化のもととなる窒素やリンを吸収し、水質浄化の面でも重要な役割を果たしている可能性がある。

アマモ場は海岸の多くの生物にとって重要な生活環境だが、人間の経済活動による沿岸域の埋め立て、護岸工事、水質汚濁等で減少している地域が少なくない。アマモ場の減少は、海洋環境の悪化の結果であるとともに、その減少がさらなる環境悪化の大きな一因ともなり、漁業資源の減少にもつながる可能性が指摘される。そのため、アマモ場の復元を目指す試験や運動が全国的に行われつつある。神奈川県金沢八景の野島海岸のグループ、愛媛県の中予水産試験場などの試みは、その一例である。(Wikipediaより)

藻場の減少高度成長期の沿岸域の開発などによって、沿岸域の藻場は大幅に減少しました。原因は埋立、透明度の低下、化学物質の流入、磯焼けなどがあげられます。特に、瀬戸内海では30年間で7割ものアマモ場が減少しました。

藻場の働きと現状:水産庁
https://www.jfa.maff.go.jp/…/kaisetu/moba/moba_genjou/

Sea Vegetable

私、子どもの頃から花や木など植物が好きで、大学時代に植物学が専門の石川幹子教授の研究室に所属していたこともあり、陸上の植物の名前は、それなりに名前がわかるほうなのですが、海藻の専門家と海に潜ってその魅力に気がついてしまいました。海の中に新大陸を発見した気分🐟

世界に約2万種の海藻がありほとんど毒のあるものはないのに、食用にされているものはわずか約50種程度しかないのだそうです。可能性しかない海藻の世界。

水産庁

この記事を書いた人

yousakana

Landscape Designer / Photographer

Webメディア『物語を届けるしごと』主宰。四国・瀬戸内の美しい風景や文化を世界に発信しているデザイナー / フォトグラファーです。